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不動産ガイド · RE-007 · 日本不動産税務

非居住者・外国法人の日本不動産売買に関する税務ガイド

海外在住であっても、日本国内の不動産から生じる所得が非課税になるとは限りません。購入から保有・賃貸・売却まで、納税者の区分と源泉徴収を確認し、費用や決済時の受取額を把握しましょう。

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01|個人と法人の課税区分

マンション模型と個人・法人の異なる所有形態を示すイメージ

日本の税務上の居住区分は国籍だけで決まるものではありません。非居住者や外国法人であっても、日本にある不動産から生じる国内源泉所得は申告・課税の対象になり得ます。

個人による土地・建物の売却は原則として譲渡所得の規定で計算します。一方、外国法人には法人税の仕組みが適用され、個人の長期・短期の譲渡所得税率は用いません。

  • 個人:日本の税法上、非居住者に該当するか確認します。
  • 外国法人:本店所在地、国内の恒久的施設(PE)、保有形態を確認します。
  • 取得前に名義を決め、将来の申告や資金計画を整理します。

02|購入時の主な税金

紙の売買契約書に係る印紙税、所有権移転登記に係る登録免許税、取得後の不動産取得税などを見込みます。課税標準は必ずしも売買価格ではなく、住宅・土地の軽減措置もあります。

消費税は土地と建物を分けて考えます。土地の譲渡は原則非課税で、建物は売主の課税関係や取引内容により異なります。

非居住者・外国法人から買う場合、買主は原則として代金の10.21%の源泉徴収が必要です。個人が自己または親族の居住用に取得し、代金が1億円以下などの要件を満たす場合には例外があります。

  • 売買価格のほか、取得時と取得後の税負担を見積もります。
  • 源泉徴収は買主側が決済前に確認すべき事項です。

03|保有・賃貸中の税務

固定資産税は原則として毎年1月1日現在の所有者に課されます。対象地域では都市計画税も生じます。

海外の所有者に支払う日本不動産の賃料は、支払者に20.42%の源泉徴収義務が生じる場合があります。ただし、個人が自己または親族の居住用に借りる場合は所定の例外があります。

源泉徴収だけで所得計算が完了するわけではありません。賃料、管理費、修繕費、減価償却等を整理し、必要な申告を行います。居住用と事業用の賃貸では消費税の取扱いも異なります。

  • 不動産管理の委託と税務申告は別の手続です。
  • 納税通知書、入出金明細、経費証憑を保存します。

04|売却代金の10.21%源泉徴収

マンション模型と分けられた資金で売却代金の源泉徴収を表現

非居住者または外国法人が日本不動産を売却すると、買主は原則として支払額の10.21%を源泉徴収して納付します。個人による一定の居住用取得には例外があります。

売買代金3,000万円の全額が計算基礎である例では、源泉徴収額は306万3,000円、控除後の代金は2,693万7,000円です。仲介手数料や借入金返済などはさらに別途考慮します。

10.21%は最終税率ではありません。源泉徴収税額は原則として申告で精算され、要件を満たせば還付となる場合があります。

  • 決済前に源泉徴収の要否と例外を確認します。
  • 源泉徴収、売却費用、最終的な所得税を区別します。

05|個人と外国法人の売却益

個人の譲渡所得は、原則として収入から取得費・譲渡費用・適用控除を差し引いて計算します。建物の取得費には減価償却の調整が必要です。譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年超なら長期、5年以下なら短期です。

2026年の一般的な国税部分は長期15.315%、短期30.63%(復興特別所得税を含む)です。個人住民税の課税は居住状況等によって別途確認し、居住用財産の特例も要件の検討が必要です。

外国法人の譲渡益は原則として日本の法人税制度に基づき計算します。個人の5年基準は使わず、PE、帳簿価額、償却、地方税や建物売却に伴う消費税を確認します。

  • 個人:購入時の契約・費用・償却資料を確認します。
  • 法人:課税対象と申告主体を税理士と整理します。

06|申告期限と取引前の準備

住宅模型・無記入のカレンダー・書類による申告準備のイメージ

申告すべき所得がある非居住者個人の所得税申告期間は、原則として翌年2月16日から3月15日です。休日や特別措置による変更は当該年の案内で確認します。外国法人は原則として事業年度末から2か月以内に申告しますが、事業終了や延長の適用時は別途期限を確認します。

国税の納税管理人は所轄税務署へ、固定資産税等の地方税は物件所在地の自治体へ選任・届出方法を確認します。手続きは別であり、賃貸管理の委託だけで選任が完了するわけではありません。

段階整理する資料
購入売買契約、土地・建物の価格内訳、精算書、取得・登記費用
保有・賃貸賃貸借契約、年間請求・入金賃料、源泉徴収記録、管理修繕費、税通知、減価償却資料
売却取得時の資料、売買契約、決済明細、源泉徴収資料、入金記録

物件・年度ごとに保存し、日本の税理士に税額と申告を確認します。TUKISUMIは案件に応じて売買、賃貸管理、取引資料の整理を支援します。納税管理も希望する場合は必要な業務を具体的にお知らせください。居住国の申告と外国税額控除は現地の規定に従います。